先発で登板し力投する前田純（撮影・穴井友梨）
◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク8―5阪神（28日、タマスタ筑後）
ソフトバンクの育成2年目左腕、前田純投手（23）が先発し、6回を投げて5安打無失点に抑えた。「阪神打線はクリーンアップ以外、ちょこちょこ粘ってくるので、ストライク先行でファウルを嫌がらず、自分の投球をすることをテーマにした」と振り返った。
初回は三者凡退。2回は先頭の井上に6球粘られて四球を与えた。続くミエセスにも8球目を左前打とされて無死一、二塁のピンチを招いたが、緩急とゾーンをうまく使った投球で点を許さなかった。6回にも連打を浴びたが、併殺打などで無失点に切り抜けた。前田純は「低め、低めの投球ができた。チェンジアップを前の試合（13日の阪神戦）で多投して抑えた部分があったので（それに加えて）試したフォークでゴロを取れたのも大きかった」と手応えを口にした。
ウエスタンリーグの登板は、今季5試合目。松山2軍監督は「今日はゼロに抑えているけど、これまでの登板の方がもう少し簡単に抑えていた。ある意味いつもと違う彼を見た。苦しい中でよく粘って抑えたというか、彼にとっても成長」とたたえた。
最速は142キロ。制球力で勝負するタイプの左腕だが「最近は自己最速タイが続いている」と明かす。その理由の一つとして、ベテランの和田に弟子入りした自主トレを挙げる。「昨年より下半身の連動で腕を振るみたいな感覚を、意識できるようになってきたことが大きい」とうなずく。
防御率は1・73と安定。「こういう投球を続けていきたい」。苦しい中でも丁寧な投球を心がけ、さらに成長をしていく。（浜口妙華）
