【ソフトバンク】2戦連続サヨナラで貯金10 小久保監督は西武への警戒緩まず「本当に紙一重」

西武戦5連勝にも油断はないソフトバンク・小久保監督

ソフトバンクは28日の西武戦(みずほペイペイ)に延長12回に3―2で競り勝ち、2戦連続延長サヨナラ勝ち。今季初の5連勝を飾り、貯金を12球団最速で2桁の「10」に乗せた。

幕切れはあっけなかった。延長12回二死満塁から7番手・ヤンが投じたスライダーを捕手の古市が捕逸。三走の緒方が悠々と生還し、4時間30分を越えるゲームに終止符が打たれた。小久保監督は「どっちに転んでもおかしくない試合だったんで、あんな終わり方もあるんだなあと思った」と振り返った。

救援陣の踏ん張りが実った。初回に山川の適時打で先制し、同点の7回には甲斐に1号ソロが飛び出し勝ち越し。しかし、8回に先発・東浜のあとを受けた松本裕が犠飛で今季初失点し、追いつかれた。

それでも9回からはオスナ、津森、藤井、杉山が無失点リレー。12回に一死満塁のピンチを併殺で切り抜け、今季初勝利となった杉山はお立ち台で「死んでました…」とマウンドでの心境を明かして、爆笑を誘った。

これで西武には今季5戦全勝。相性抜群で早くも〝お得意さま〟になった感がある。ただ、小久保監督は「西武戦に関して本当に紙一重で、ずっとこういう戦いになる覚悟の上で戦っている」と〝紙一重〟を強調。敵地で3連勝した前回対戦では山川の2打席連続満塁弾で2戦目こそ一方的となったが、スイープの手応えは大きくはなかったようだ。

借金8でリーグ最下位に沈む西武だが、高橋、今井、平良、この日8回2失点と好投した隅田と先発陣は超強力。29日の相手先発は高橋で、二枚看板を前回に続いて連続で当ててくる強気な姿勢も不気味だ。

指揮官は「本当に先発投手陣、中継ぎ陣も非常にいい状態なので。決して緩めることなく、また明日からやっていきたい」と逆に警戒心を強めるほどで、西武が手ごわいライバルという見方に変わりはない。

5連勝に決して浮かれることなく、勝ってかぶとの緒を締める。それが小久保ホークスの流儀だ。

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