スエズ運河、苦難と希望の百年 列強との戦い

スエズ運河、苦難と希望の百年 列強との戦い

 【新華社カイロ4月28日】エジプトのスエズ運河が25日、着工165周年を迎えた。地中海と紅海を結び、欧州とアジア、アフリカの3大陸をつなぐ交通の大動脈となっているこの運河は、エジプトの人々が帝国主義や植民地主義と闘い、自主独立を求めた歴史を見つめてきた。

 スエズ運河は1859年に建設が始まり、1869年に開通した。大量の人力が投じられた建設初期には多くのエジプト人労働者が命を落とした。開通後は長らく英仏の管理下に置かれ、両国は毎年巨額の利益を上げた。

 1956年にはナセル政権がスエズ運河の国有化を宣言。英仏は運河の管理権を奪うため、同年10月にイスラエルと共にエジプトへの攻撃を開始、第2次中東戦争が始まった。戦争はエジプトの勝利で終わり、エジプトはついにスエズ運河の管理権を手にした。

 スエズ運河庁の元理事、ワエル・カドゥール氏は「人生のほとんどをスエズ運河の仕事にささげ、生涯最も素晴らしい時間を過ごした。1956年にスエズ運河を国有化したナセルの決定は正しかった。スエズ運河は全てのエジプト人にとって特別な意味を持つ。スエズ運河の歴史は、自由を求めるエジプト人民の闘争の歴史だ」と語る。

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