史上最も「PK戦で大活躍したゴールキーパー」TOP5

サッカーにおいて特殊なポジションであるゴールキーパー。チームで1人しか出場することができず、ピッチで唯一手を使うことができるという存在だ。

そんなゴールキーパーが最も主役になるのがPK戦。同点で120分を消化したあと、両チームの勝敗はそのセービング次第となる。

今回は『GMS』から「PK戦において歴史上最高の活躍を見せたゴールキーパー」を5名ご紹介する。

ジャンルイージ・ブッフォン

国籍:イタリア

ジャンルイージ・ブッフォンはサッカーの歴史上最も優れたゴールキーパーとして評価されており、ペナルティキックの際にも圧倒的な期待を背負っていた。

2003年のチャンピオンズリーグ決勝では、ミランを相手に2本のPKをセーブしたもののチームは敗北。2008年のEURO準々決勝でも1本を守ったがスペインに敗れた。

しかし2012年のEURO準々決勝ではイングランドにPK戦で勝利し、次年度のコンフェデレーションズカップ3位決定戦ではウルグアイを相手に3本を失敗させている。

ハラルト・シューマッハー

国籍:ドイツ

ハラルト・シューマッハーはゴールキーパーとして時代を先取りした選手だった。トレーニングでも陸上競技ややり投げ選手とともにセッションを行ったとされている。

通常のペナルティキックに対して強かったわけではないが、印象に残るPK戦を演じた。それは1982年のワールドカップ準決勝フランス戦だ。

彼は試合中にパトリック・バティストンと接触して脳震盪を起こし、さらに歯も2本を折っていたが、2本のシュートを止めて西ドイツを決勝へと導いた。

また1986年のワールドカップ準々決勝のメキシコ戦でも、相手ホームの大観衆に大きなブーイングを受けながら2本のペナルティキックを止めている。

リカルド・ペレイラ

国籍:ポルトガル

ポルトガル代表の「異端児ゴールキーパー」として知られたリカルド・ペレイラ。彼も通常のペナルティキックで傑出した存在ではないが、PK戦では全く別の選手になった。

2003年のUEFAカップ準々決勝ではボアヴィスタの守護神として1本をセーブし、マラガを撃破して勝利に貢献した。

そして2004年に行なわれた自国開催のEUROではイングランドとの準々決勝で印象的なプレーを見せる。サドンデスに突入した瞬間に手袋を外し、ダリウス・ヴァッセルのシュートをセーブ。

さらにその直後に自らペナルティスポットに向かい、豪快にシュートを叩き込む。そして試合の勝利を導いた。

そしてその2年後のワールドカップでもイングランドと準々決勝で対戦し、3本ものPKをセーブして勝利に大きく貢献している。

セルヒオ・ゴイコエチェア

国籍:アルゼンチン

ワールドカップとコパ・アメリカにおいてアルゼンチン代表をPK戦で4回勝利させたというとてつもない歴史を持つゴールキーパー。

1990年のワールドカップでオレグ・プロタソフとの接触で正GKのネリー・プンピードが負傷したため、突如守護神を任されることになったセルヒオ・ゴイコエチェア。

準々決勝のユーゴスラビア戦では、PK戦でシュートを外したディエゴ・マラドーナに「大丈夫だ、僕が2本止めるから」と話し、そのとおりに2本をセーブ。チームを勝利に導いた。

さらに準決勝のイタリア戦もPK戦で2本のシュートを弾き、アルゼンチン代表に再び大きな白星をもたらしている。

また1993年のコパ・アメリカでも準々決勝のブラジル戦、準決勝のコロンビア戦でセーブに成功し、優勝の立役者になった。

エミリアーノ・マルティネス

国籍:アルゼンチン

鈴木彩艶を外してでも…日本代表、北朝鮮戦で呼ぶべきキーパー5名

リオネル・メッシは、2021年のコパ・アメリカ準決勝コロンビア戦でエミリアーノ・マルティネスが3本のPKを阻止したことを受けて「彼は怪物だ」と称賛した。

そのPK戦は無観客で行われたため彼のトークがハッキリと聞こえた。ジェリー・ミナに対しては「てめえを生きたまま食ってやるぜ」と叫んでいたという。

また2022年ワールドカップでは決勝トーナメントで2回のPK戦に臨み、オランダとフランスを相手にシュートを阻止。チームの優勝に大きく貢献している。

この大会ではクロアチアのドミニク・リヴァコヴィッチとモロッコのヤシン・ブヌもPKで注目されたが、エミリアーノ・マルティネスの存在感とユニークさは圧倒的だった。

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