【中国】車買い替えの補助金策発表、最高1万元[車両]

中国商務省は26日、自動車の買い替えを促すための補助金政策を発表した。今年末までに買い替えた人に対して最高1万元(約22万3,000円)を支給する。3月に発表した買い替え促進計画を具体化した格好だ。

商務省は、2024年4月24日から同年12月31日までに条件に合う乗用車の廃棄を終え、かつ条件に合う乗用車を購入した個人に補助金を支給すると発表した。

廃棄車の条件については、(1)中国の排ガス基準「国3」以下の内燃機関車(ICE車)の乗用車(2)18年4月30日以前に登記した「新エネルギー車(NEV)」の乗用車——と設定。購入車の条件は、(1)工業情報省のNEVリスト「減免車両購置税的新能源汽車車型目録」にある乗用車(2)排気量2リッター以下のICE車——と規定した。

ただし、廃棄車条件(2)と購入車条件(2)を満たしても、補助金は受けられないと定めた。

補助金額については、廃棄車条件(1)もしくは(2)を満たし、購入者条件(1)を満たした人は1万元と規定。廃棄車条件(1)と購入車条件(2)を満たした人は7,000元と定めた。

申請期限は25年1月10日。

政府は今年3月、自動車など耐久消費財の買い替えを促進することで景気回復を図る計画を発表。ただ、買い替え者にどの程度の補助金を出すかについては発表を先送りにしていた。

■今年の新車販売、最大350万台上振れ

華泰証券は、今年の新車販売台数が補助金政策によって170万~350万台上振れすると予測した。

中国自動車業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)の崔東樹秘書長は補助金政策について、「自動車市場に大きな恩恵をもたらす」と評価。5月の自動車市況に早速効果が表れるとみており、同月の新車販売台数は4月から目立って増えると見通した。今年の廃棄車は1,000万台に迫るとの予測も示した。

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