今こそ音楽の力 ガルガンチュア音楽祭 赤羽ホールでガラコンサート

ミュージカルの名曲でガラコンサートの幕開けを飾った北陸ゆかりの声楽家=北國新聞赤羽ホール

 28日に開幕した「ガルガンチュア音楽祭」(北國新聞社特別協力)は、石川県内各地で公演があり、北陸三県が音楽に浸る8日間がスタートした。金沢市の北國新聞赤羽ホールで開かれたガラコンサートでは、実行委員長を務める作曲家・池辺晋一郎さんが能登半島地震からの復興へ「今こそ音楽の力が必要。元気を届けたい」と強調。来場者は国際的に活躍するアーティストや地元名手の演奏に酔いしれた。

 ガラコンサートは北陸ゆかりの声楽家6人によるレ・ミゼラブルの「民衆の歌」で幕を開けた。元劇団四季の飯田洋輔さんとソプラノ歌手の石川公美さんは、ディズニー映画の主題歌で美しいハーモニーを披露した。

 英スコットランドの民族衣装で登場したバグパイプ奏者のロディー・マクドナルド少佐は、異国情緒あふれる音色を広げ、元宝塚歌劇団花組トップ娘役の純名里沙さんは「ムーンリバー」をつややかに歌った。

 クラシックで魅了したのはウィーンで活躍するピアニストの菊池洋子さんとソプラノ歌手の中嶋彰子さん。菊池さんはショパンを優雅に奏で、中嶋さんはリストの歌曲で圧巻の歌声を響かせた。

 最後はオーケストラ・アンサンブル金沢の演奏家4人がドボルザークの弦楽四重奏「アメリカ」第1楽章で牧歌的な旋律を紡いだ。

 テレビ番組「ピタゴラスイッチ」のテーマ曲で知られる「栗コーダーカルテット」の金沢公演も行われ、聴衆がほのぼのとした音色に聞き入った。

 メンバーの栗原正己さん、川口義之さん、関島岳郎さん、サポートゲストのギタリスト安宅浩司さんが出演。リコーダーやウクレレを使い、小組曲「ピタゴラスイッチ」、映画音楽「ジョーズ」などをユーモラスに奏でた。

 ■きょうの主な公演

 ◇県立音楽堂コンサートホール▽午後1時45分 オープニングコンサート

ほのぼのとした音色を届けた栗コーダーカルテット

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