「毎月3・5・7・10万円」を「3%・5%」で運用できた時の期待値
60歳になると、間近に迫った老後生活に不安を感じる人は多いです。
また、60歳から少しでも老後資金を増やしたいと思っている人もいるでしょう。
老後資金を増やすには、新NISAを使った資産形成がおすすめです。新NISAは非課税で年間360万円まで投資ができるお得な制度となっています。
では、60歳から新NISAで積立投資を始めた場合、どれくらいの老後資金を用意できるのでしょうか。
本記事では、60歳から「毎月3・5・7・10万円」の積立投資を「年率3%・5%」で運用した際に用意できる老後資金をシミュレーションします。
現状の金融資産を確認する方法や老後資金を用途別にわける方法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
現状の金融資産を把握しよう
資産形成を考える前に、まずは現状の金融資産を把握しておきましょう。
以下の項目に沿って、現在保有している金融資産を確認してください。
- 銀行の預貯金はいくらあるか
- 株式や債券、投資信託などの投資商品はいくらあるか
- 終身保険などの解約返戻金はいくら分あるか
- 住宅ローンやカーローンなどの負債はいくらあるか
見落としがちですが、保険の解約返戻金が高額な人もいるため、かならずチェックしてください。
資金の用途に応じて管理方法を分類しよう
老後資金は、資金の用途に応じて管理方法を分類することがおすすめです。
日々の生活費や病気、怪我などの万が一の際に備えるためのお金は、いつでも引き出せる普通預金で管理しましょう。
また、旅行や家のリフォームなど使い道と時期が決まっているお金は、使う時期に合わせた定期預金や投資信託・株式・債券などの金融商品がおすすめです。
現時点では使う予定のないお金は、投資信託や株式・債券などの金融商品で積極的に運用してみてください。
用途ごとに管理方法をわけることで、安心して老後生活を送ることが可能です。
では、60歳から新NISAでの積立投資によりどれくらい老後資金を増やせるのでしょうか。
次章では、公的年金の受給開始年齢となる65歳までの5年間で、資産をいくら築けるかをシミュレーションしていきます。
60歳から「毎月3・5・7・10万円」の積立投資でいくら資産を築けるか
毎月3・5・7・10万円の積立投資を5年間続けた場合でシミュレーションしてみましょう。なお、運用利回りは年率3%と5%の2パターンでシミュレーションします。
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
年利3%で運用した場合の5年後の資産評価額
毎月の積立金額:資産評価額(元本部分)
- 3万円:193万9000円(180万円)
- 5万円:323万2000円(300万円)
- 7万円:452万5000円(420万円)
- 10万円:646万5000円(600万円)
年利5%で運用した場合の5年後の資産評価額
毎月の積立金額:資産評価額(元本部分)
- 3万円:204万円(180万円)
- 5万円:340万円(300万円)
- 7万円:476万円(420万円)
- 10万円:680万1000円(600万円)
毎月3万円の積立投資を年率3%で運用すれば、老後資金を193万9000円増やせます。また、積立金額を毎月10万円に増やせば、用意できる老後資金は646万5000円です。
年率5%で運用すれば、さらに高額な老後資金を用意できます。
60歳からでも、かなりの老後資金を用意できることがわかるでしょう。
老後に向けて準備しよう
老後に向けて準備している人としていない人とでは、老後生活の余裕・ゆとりがまったく違います。
60歳からでも間に合うので、ぜひ新NISAでの積立投資を始めて老後資金を少しでも増やす工夫をしてみてください。
参考資料
- 金融庁「NISAで資産形成!!」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」