ポイ捨て防止にシバザクラの道 熊本・山都町の荒木さん 手入れ続けて15年

シバザクラの手入れを約15年続ける荒木末美さん=17日、山都町

 山都町鶴ケ田の旧朝日西部小学校近くの町道脇に、シバザクラが約400メートルにわたって咲いている。ピンク色のかれんな花は、近くに住む農業、荒木末美さん(75)が約15年前にポイ捨てを防止するために植え始めた。

 荒木さんは毎朝ごみ拾いをしながら散歩しており、2010年ごろ、空き缶のポイ捨ての多さに気づいた。そこで、町道に面した自宅裏のあぜ約30メートルにシバザクラの苗を植えた。その後、毎年新しい苗を植え、株分けして少しずつ範囲を広げてきた。今では「捨てられた空き缶はほぼ見なくなった。近所の人たちも咲くのを楽しみにしてくれている」と笑顔で話す。

 今年は雨が多く開花が遅れていたが、今月上旬に咲き始め、月末まで楽しめそう。(枝村美咲)

町道沿いに広がるシバザクラの手入れをする荒木末美さん=17日、山都町

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