上位が遠い渋野日向子 ポイント加算へ「前向きに」次戦へ

課題を一つひとつクリアしていく(撮影/村上航)

◇JMイーグルLA選手権 presented by プラストプロ 最終日(28日)◇ウィルシャーCC (カリフォルニア州)◇6258yd(パー71)

雲ひとつない青空が広がった最終日、2サム1ウェイの第2組でティオフした渋野日向子は3バーディ、3ボギーの「71」でホールアウト。通算7オーバーで4日間を終えた。

出だしのティショットを右に曲げた3日目とは違い、1番から2.5mのチャンスにつけ、2番(パー5)で2mを沈めてバーディ先行。4番(パー3)は約4mのバーディチャンスを外し、5番も危なげなくパー。果敢にピンを狙うショットで好機を演出し続けた。

後半に手を放す場面もあったが、しっかりと振り切るショットが増えてきた(撮影/村上航)

しかし、ピンそば1m強を外した6番をボギーにすると、7番(パー3)ではガードバンカーから寄せた2m弱を外して連続ボギー。9番で2m強のバーディチャンスを外した時は、思わず手でパターのフェイスをたたいた。

「読みが合っていなかったり、打ち切れていなかったのもあった」と悔しさをにじませる。クセの強いポアナ芝に折り合いをつけながら自分のストロークに専念したが、攻略には至らなかった。「もうちょっとパットが決めきれていたらっていう部分は多かった。なんとかできたなと思う所はたくさんあった」

今週を含め、成績に準じて出場優先順位を入れ替えるリシャッフルまで3試合。渋野が属する「カテゴリー11」(昨季ポイントランキング81-100位)から優先順を上げるために少しでもポイントを稼ぎたいだけに、伸ばし切れない展開がもどかしい。後半12番(パー3)は下りの1.2mを沈めてバーディにしたが、14番ではボギーを喫して苛立ちを露わに。15番(パー5)のティショットまで怒りを隠せない様子だった。

終盤まで集中力を切らさずに修正してきた(撮影/村上航)

優先順位を上げるためには現在129位のポイントランクを80位以内に上げる必要があるが、今週を終えて動きは少ない見通し。それでも「16番のシビアなパーパットや17番とかもしっかり打ち切れていた。そういうのが最後の方にできていたのは良かった」と懸命に前を向く。

苦しい時期でも気持ちは前向きに(撮影/村上航)

「もう少し4日間安定していいゴルフができないと上位にはいけないし、ポイントも稼げない。伸びしろはたくさんある。前向きにやります」。1週間のオープンウィークを挟み、次戦の「コグニザント ファウンダーズカップ」(ニュージャージー州・アッパーモントクレアCC/5月9日~)に向けて言葉に熱を込めた。(カリフォルニア州ロサンゼルス/石井操)

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