逮捕の男、16日未明に都内で事件関係者と接触か 那須2遺体事件

2人の焼損遺体が見つかった遺棄現場。すぐそばに花が手向けられていた=23日午後5時10分、那須町伊王野

 栃木県那須町伊王野の河川敷で16日早朝に夫婦の焼損遺体が見つかった事件で、死体損壊の疑いで逮捕された埼玉県越谷市、建設業の男(25)が同日未明、東京都品川区内の居酒屋で、事件関係者とみられる人物と接触していた疑いがあることが28日、捜査関係者への取材で分かった。容疑者の男は調べに「(指示役と)会った」と供述。店内で事件に関するやりとりがあった可能性もあるとみて、捜査本部は慎重に調べている。

 捜査関係者によると、容疑者の男は遺体発見前日の15日午後9時ごろ、品川区内のコンビニで自分名義の黒の乗用車を2人組に貸した。午後11時ごろ、1人で徒歩でコンビニを離れ、16日午前2時前~3時半ごろ、品川区内の居酒屋にいたことが確認された。その際、事件関係者とみられる人物と会っていたことが新たに判明した。

 容疑者の男は午前2時前に居酒屋に入店。その約1時間半後、事件関係者とみられる人物が入店し、一緒に店を出る姿が防犯カメラに映っていたという。

 容疑者の男は出頭前、指示役とされる知人に携帯電話を渡したとされる。この知人について「遺体を処理するためガソリンや粘着テープを購入するよう指示された」「名前は言えない」などと話しているという。また「大金を受け取る約束で引き受けた」などと供述しており、捜査本部は事実関係などを調べている。

 遺体で見つかったのは、東京都千代田区外神田4丁目、会社役員の男性=当時(55)と妻の会社役員の女性=同(56)。

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