中村勘九郎 「一生に一度できるかできないかの体験!」

新宿歌舞伎町大歌舞伎祭実行委員会が、2024年4月28日(日)「新宿歌舞伎町大歌舞伎祭「大お練り&舞台挨拶」」を開催した。
イベント当日は、5月3日(金・祝)~26日(日)にかけて「THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)」にて公演予定の『歌舞伎町大歌舞伎』に出演する、中村勘九郎、中村七之助、中村虎之介、中村勘太郎、中村長三郎、中村鶴松をはじめ、東京神楽坂組合の芸妓、木遣り、実行委員会関係者ら総勢約40名の大お練り隊が、モア4番街から東急歌舞伎町タワーまでの新宿・歌舞伎町の街を練り歩いた。
人力車に乗ってお練りに参加した歌舞伎俳優の皆様は、沿道から声援を送る方に手を振ってこたえ、華々しい新宿・歌舞伎町の街を通行した。また、大お練りのゴール後、東急歌舞伎町タワー屋外ステージおよびシネシティ広場にて舞台挨拶も実施した。

舞台挨拶では中村勘九郎が「全国色々な所でお練りをしてきましたが、生まれも育ちも東京の中、東京でのお練りは少し恥ずかしかったです(笑)。人力車で新宿の駅前を通って、靖国通りを横断なんて一生に一度できるかできないかという体験をさせていただきました。今度は私たちが舞台から皆さまにパワーをお返しする番だと思っております」と新宿・歌舞伎町という街で初めてのお練りを終えた興奮と、公演に向けて意気込みをコメントした。また、中村七之助は「学生時代に新宿でよく遊んでいたのですが、40歳になり久しぶりに新宿に来たら(街が変化しており)衝撃を受けました。学生時代に遊んでいたボーリング場がそこにあり、人生で最高スコアを出した場所です。新しいものと古いものが混在している街の、新しい『THEATER MILANO-Za』で初めて歌舞伎をやらせていただくことを、本当に嬉しく思います」と歌舞伎町の思い出を交えながら、歌舞伎公演を行う喜びを語った。続いて、中村虎之介は「歌舞伎を新宿で観るのは初めての方もいらっしゃると思いますので、この一ヶ月間、歌舞伎町を歌舞伎色に染めることができればなと思っております!」と公演に向けた意気込みを語るとともに、見どころについて聞かれると「お練り中に若い女性がチラシを見て”マジやべ〜!わかりやすそう!”と言っていたので(笑)、たくさんの方に身近に感じてもらえる舞台なのではないかと思います」とお練り中のエピソードや今回の公演の魅力をコメントした。中村勘太郎は「新宿はあまり来たことがないですが、色んなビルが建っていて、新しい光景を見ることができました。今回、僕は『流星』の彦星(牽牛)というお役を踊らせていただきます。一生懸命勤めますので、どうぞ皆様お足を運んでいただけると幸いです」とお練りの中で感じた新宿の街並みの感想や公演に向けた意気込みを伝えた。中村長三郎は「歌舞伎町でお芝居をするのは初めてですし、初めての『流星』での織姫(織女)役なので、一生懸命勤めていきたいです。」と語り、役への意気込みについては「久しぶりの女方で、今年に入ってからは初めての人間(のお役)なんです!(今までは)獣から虫になって、人型の神様になって、まだ人間の役をやっていないので。女方も2年ぶりなので、男にならないように気をつけたいです!」と笑顔で話した。中村鶴松は「最先端の新宿・歌舞伎町で、400年前から続く歌舞伎を上演できることを楽しみに思います。お練りをしていても、今までのお客様の層とは異なり、若い方も多かったので、僕らの歌舞伎をその方々にも観てもらいたいです。(演目の)ストーリーも分かりやすいので、外国の方が観ても面白く、楽しめると思います」と『歌舞伎町大歌舞伎』への意気込みをコメントした。

新宿区「歌舞伎町」の地名は、戦後、この地に歌舞伎劇場誘致の計画があったことに由来している。戦後間もなかった当時、度重なる金融政策と建築制限令などに阻まれ、残念ながら歌舞伎劇場の建築計画は夢に終わった。しかし、その想いは歌舞伎町に生きる人々に脈々と受け継がれ市民文化が発展し、2024年5月3日(金・祝)~26日(日)には劇場「THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)」にて『歌舞伎町大歌舞伎』の開催が決定している。

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