マカオ税関、靴の中に隠す手口のCPU密輸事案摘発…79歳の男が運び屋従事

4月26日に発見されたCPU48点を着衣の下に隠して密輸出を図った事案(写真:澳門海關)

 澳門海關(マカオ税関)は4月28日、各イミグレーション施設で検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、同月26日に靴の中に物品を隠す手口の密輸事案を1件摘発したと発表。

 税関によれば、摘発があったのは青茂のイミグレーション施設で、発見に至った密輸品はCPU48点、マカオから中国本土への持ち出し(密輸出)事案だったとのこと。

 本件について、旅客が同イミグレーション施設にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとした際、歩き方が不自然かつ挙動不審の様子が見受けられたこと、またランダム検査補助システムで高リスクターゲット旅客と判断されたことから税関職員が当該旅客を呼び止め、金属探知ゲートを使った検査を実施したところ反応があり、詳細検査を実施。着衣の中や下に異常はなかったが、履いている靴のサイズが大きすぎ、また重量感があったことから靴の中を調べたところ、密輸品を隠していたことが発覚したもの。

4月26日に発見されたCPU48点を着衣の下に隠して密輸出を図った事案(写真:澳門海關)

 上述の密輸に関わったのはマカオ居民の男(79)で、税関の調べに対して報酬を得て運び屋行為に関与したことを認めており、対外貿易法違反で起訴済みとした。

 2023年初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、着衣の下や靴の中に隠す手口では電子製品(中古スマートフォン、CPU等)、コスメティック製品の密輸が特に目立つ。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む姿勢を示した。

© 大航海時代新聞出版社有限公司