ふるさと納税9億8139万円 志摩市、過去最高寄付額に 三重

【記者会見する橋爪市長=志摩市役所で】

 【志摩】三重県の志摩市の橋爪政吉市長は26日の定例記者会見で、令和5年度のふるさと納税寄付額(ふるさと応援寄付金)が、9億8139万円(寄付件数9652件)となり、過去最高額を達成したと発表した。

 市によると、これまで過去最高だった平成29年度の7億8600万円(1万391件)を上回り、1人あたりの平均寄付額も10万円を超えたという。市の返礼品では、御食国志摩満喫旅行券や旅行クーポンが6割を占め、アオサやカキなどの海産物、真珠製品も人気を集めた。

 全庁的なメンバーで構成する専門プロジェクトチームがPRに取り組んだほか、新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行したことで観光需要が高まり、旅行券を選ぶ寄付者が増えたことや、G7三重・伊勢志摩交通大臣会合が市で開催され、全国豊かな海づくり大会(令和7年秋)の開催地決定により、市への関心が高まったことが寄付額増収につながったと市は考察する。

 橋爪市長は「庁内プロジェクトの取り組みをさらに強化し、ポータルサイトとの連携を通じて、志摩市の魅力を積極的にPRして寄付金額の増収に努めたい」と話した。

 また、橋爪市長はホテルや旅館などの宿泊客に課税する「宿泊税」導入の検討を始めることを明らかにし、「観光客が足を運び、リピーターになってもらえるような施策を充実させるために宿泊税は大きな手法。今後は事業者や市民の皆さんにご理解いただいた上で、議論や検討、調整に動いていきたい」と述べた。

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