無事に帰れてよかった…路上で90代男性と5歳男児を発見、保護 越谷署、会社員男性と男子中学生に感謝状

感謝状を受け取った谷口慶さん=19日、越谷署

 行方不明者の発見と保護に貢献したとして、埼玉県警越谷署は19日、草加市八幡町の会社員、荒川清さん(46)と越谷市立栄進中学校3年の谷口慶さん(14)の2人に感謝状を贈呈した。

 荒川さんは今年2月18日午前0時15分ごろ、仕事帰りに越谷市小曽川の路上で座り込む90代男性を発見。声をかけると男性が頭などを出血していたことから救急車を呼ぼうとしたが男性が拒んだことから、自身の車に乗せ、自宅に送り届けるなどした。

 谷口さんは4月10日午後6時半ごろ、サッカーのクラブチームの練習に向かう途中、越谷市下間久里の路上を1人で歩いている男児=当時(5)=を発見し、110番。男児に声をかけて近くの消防署に連れて行くなどした。

 荒川さんは「誰一人、声をかけなかったのかな。寂しいなと思った」、谷口さんも「犯罪に巻き込まれてしまうと思った」と発見した時の気持ちを振り返り、家族の元に無事に帰ることができたことに安堵(あんど)の表情を浮かべていた。

 同署の平沢昭彦署長は「親切な心と勇気ある行動でお子さんと高齢者の方を保護することができた」と感謝した。

平沢昭彦署長(左)から感謝状を受け取った荒川清さん=19日、越谷署

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