アジア初、円筒型の海上石油・ガス加工施設が竣工 中国山東省

アジア初、円筒型の海上石油・ガス加工施設が竣工 中国山東省

 【新華社天津4月29日】中国山東省青島市で26日、中国が独自に設計、建造したアジア初の円筒型の海上石油・ガス加工施設「海葵1号」が竣工し、中国の深海石油・ガス設備の自主建設における基幹技術が大きく進展した。

 「海葵1号」は原油生産、貯蔵、外部輸送などの機能を一体化させたハイエンド海洋設備。船体と上部の機能モジュールで構成され、最大径約90メートル、メインデッキの面積は標準的なバスケットボールコート13面分の広さがある。高さは30階建ての建物に相当し、総重量は小型乗用車3万台分の約3万7千トン。上空から見ると海上に咲くヒマワリのように見えることから「海葵1号」と名付けられた。

 100年に1度の超大型台風にも耐えられる設計で、約60万個の部品が使われている。設計上の排水量は10万トン、石油貯蔵容量は最大6万トンに達する。設計寿命は30年で、ドックに戻らず海上で15年間連続して稼働できる。

 完成後は南中国海の珠江口盆地に位置する流花油田での運用を予定しており、作業水深は約324メートル、1日当たり原油約5600トンを処理できるという。(記者/李帥)

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