「大会期間を長くする」テニス界の新たな取り組みについて「イライラする」と元女子世界4位のガルシアが不満!<SMASH>

昨シーズンから男女ともに四大大会に次ぐグレードのATP1000(男子)とWTA1000(女子)では、「プロテニスを新たな高みに導く」ことを目的に、一部の大会開催期間を従来の1週間から2週間に拡大する新フォーマットが採用されている。

これにより出場選手は少なくとも大会中に1日は休みを設けられるようになった。ただし一方では、大会期間が長くなることでツアースケジュールがさらに過密になってしまうことにもなる。そのため選手たちの間では様々な意見が飛び交っている。

現在開催中のWTA1000シリーズ「ムチュア・マドリード・オープン」(4月23日~5月5日/スペイン・マドリード/クレーコート)の女子シングルス3回戦。第12シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア/13位)に3-6、2-6の完敗を喫した元世界4位のカロリーヌ・ガルシア(フランス/現24位)は、同カテゴリーの新フォーマットに反対の意を示している選手の1人だ。

試合後の会見でガルシアは大会の進行が非常に遅く感じるとし、次のように批判の言葉を口にした。
「ここ(マドリード)に来てすでに1週間も経ったのに2試合しかやれなかった。全てが非常にゆっくりと進んでいる。何もすることがなく、ずっと(次の試合)を待っているだけ。この新フォーマットは少しイライラする。このシステムに共感できる人はいるかもしれないけど、(個人的には)共感しているという人はまだ見つかっていないわ」

ガルシアの言葉通り、ATP1000及びWTA1000の新フォーマットを巡ってはテニス界でも賛否両論が巻き起こっており、選手によっても好みが分かれてしまう傾向が強いのは事実だ。おそらくガルシアにとっては試合と試合の間隔が短い以前のフォーマットの方が性に合っていたのだろう。これについては他の選手やファンがどう思っているのかも気になるところだ。

文●中村光佑

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