港珠澳大橋の通行車両数、千万台を突破

港珠澳大橋の通行車両数、千万台を突破

港珠澳大橋。(資料写真、小型無人機から、珠海=新華社記者/鄧華)

 【新華社広州4月29日】中国の香港特別行政区と広東省珠海市、マカオ特別行政区を結ぶ「港珠澳大橋」は2018年10月の開通以来、珠海道路口岸(通関地)を経由して3地域間を往来した車両数が4月27日午後4時時点で千万台を超えた。国家移民管理局珠海辺防検査総站・港珠澳大橋辺防検査站(出入境検査所)がこのほど明らかにした。

 同口岸を通行する車両数は、19年に86万台だったが、22年は160万台を超えた。23年には新型コロナウイルス感染症対策の緩和に伴う通行再開や、香港・マカオからの自家用車が広東に入境できる「港(澳)車北上」政策の実施により、326万台に上り、1日当たりでは8900台以上となった。24年年初から4月27日午後4時までに、同口岸を経由して入境した車両数が前年同期比2.1倍の158万台を超え、1日当たりでは1万3600台以上となり、週末と祝休日はいずれも、1日当たりで1万6100台を超えた。

 港珠澳大橋辺防検査站辺防検査処の周威(しゅう・い)処長は「珠海道路口岸は、『港(澳)車北上』政策が指定する唯一の通行口岸であり、香港・マカオからの自家用車は通行車両数を大幅に引き上げる主因となった。23年に香港・マカオからの自家用車は139万5千台を超え、全体の42.7%を占め、車両数増加への寄与度は84.0%に達した。年初以降の通行車両数も88万9千台を超え、全体の56%以上を占めた」と説明した。

 港珠澳大橋は越境の新たな移動方法であるほか、「二地域生活」に多様な交通・移動の選択肢を提供している。自家用車での広東への入境は、香港・マカオ住民にとって日常の生活スタイルとなっている。年初以降に辺防検査站を経由して出入境した旅客は1日当たり延べ6万9900人に上り、23年の1日当たりに比べ56.0%増加した。

 3地域間の相互接続を加速させるだけでなく、同大橋の国内と国際という「双循環」をつなぐ役割も日増しに顕在化している。開通してから5年余りが経ち、越境物流は高成長期を迎え、珠海道路口岸を経由したトラック台数は191万700台を超えた。年初以降では18万4900台に上り、前年同期比20%以上増となり、19年同期の7.4倍となった。

 辺防検査部門によると、同口岸の乗用車用検査レーン44本のシステムは複数回にわたる改善・アップグレードにより、単方向の1時間当たりの検査可能台数は440台から1100台に増加した。今後は通関のさらなる円滑化に向けて刷新を続けていく考えという。

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