「難しいですね、本当に難しいです」いまだリーグ戦で複数得点なし。ベテランFW武藤雄樹が考える打開策とは?【柏】

[J1第10節]柏 1-1 鳥栖/4月28日/三共フロンテア柏スタジアム

4月28日に開催されたJ1第10節で、柏はホームで鳥栖と対戦。14分にマルセロ・ヒアンの先制点を許したが、40分に島村拓弥のJ1初弾で同点に追いつく。試合はそのまま1-1でタイムアップを迎えた。

9節の横浜戦は延期されている柏は、ここまで9試合を消化。3勝5分1敗の戦績で11位。中位に甘んじている要因の1つは、“追加点”を奪えていないことか。無得点に終わった4節・名古屋戦を除く8試合すべてで1点止まりとなっている。

井原正巳監督は鳥栖戦を終え、「攻撃面は決して悪くないが、いかに2点目を奪うか。課題となっていたところがもろに出た結果になった」と振り返る。「チャンスは多く作れていたなかで、どうやって点を取るのか。日々の練習で意識してやっていくしかない」と課題の修正に目を向ける。

公式記録によると、シュート数は鳥栖の3本に対して、柏は15本。チャンスが多くあったのは事実だ。敵守備陣の好守はあったものの、得点に至らない、もどかしさがあった。

ルヴァンカップの群馬戦は3-1で勝利。複数得点できたが、リーグ戦では思うようにゴールをこじ開けられずにいる。

この状況を、ベテランFWの武藤雄樹はどう見ているのか。鳥栖戦では73分に途中出場し、2本のシュートを放った背番号9は、次のように述べる。

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「難しいですね、本当に難しいです。点が取れてないわけではないし、1点取ったから引いてるかと言われたらそうではないので。むしろしっかり攻めていて、チャンスがあるなかで入らないっていうのは、何がって言われるとすごく難しいです。

でも、やり続けるしかないと思う。崩しのイメージを共有するのも重要かなと。たとえば、うちはカウンターで得点することが多いと思いますけど、だからと言ってカウンターで4点、5点取るのはなかなか難しいと思う。

そうなってくると、攻め込んで、コンビネーションで崩してっていう、ゴールのパターンを増やせば増やすほど、複数得点になっていくと思うし、そういうシーンも出てきつつあると思うので、そこの精度を上げるためにやり続けるしかないと思います」

今はまだ産みの苦しみなのだろう。武藤が言うように“やり続ける”ことで、現状を打破できるか。

取材・文●平龍生(サッカーダイジェスト編集部)

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