オークランド大学、変形する翼を装着したドローンを開発

ドローンの新しいデザインを模索し、飛行性能を向上させるために、ロボット工学者は自然からインスピレーションを得ようとした。

本論文では、形状モーフィング翼と翼型人工羽毛を利用したバイオインスパイアードされたテイルシッター型ドローンを解説する。

このドローンの設計は、異なる飛行条件に適応するために形状やスパンを変化させることができる鳥の翼の形状と動きにインスパイアされている。ハトの翼の骨格構造が設計の基礎となっており、翼は片側1つのモーターを採用した完全な腱駆動式として開発された。

翼は収縮と伸展が可能で、その結果、伸展時の収縮率は49%となった。ホバリング飛行モードでは、翼の収縮により抗力が42%減少し、風擾乱の除去が改善された。風洞試験により翼の空力性能が評価され、連結された骨格構造により高迎角で大きなたわみが発生することが明らかになった。

翼の消費電力は低く、実験ではモーフィング中の平均消費電力はわずか5.1Wであった。最後に、屋外飛行実験により翼の堅牢性を実証した。この研究成果は、バイオインスパイアされたドローンの尾翼設計の可能性について洞察するものであり、この分野における今後の研究に有望な道を提供するものだとしている。

▶︎オークランド大学

© 株式会社プロニュース