【ソフトバンク】柳田悠岐「バカ騒ぎしてください!」 劇的サヨナラ3ランで福岡移転後2500勝

9回にサヨナラ3ランを放ち、生還後にポーズを決めるソフトバンク・柳田悠岐(中)

絶対的主砲の劇的な一発で貯金を今季最多の11に伸ばした。首位を快走するソフトバンクは29日の西武戦(みずほペイペイ)に5―4の逆転サヨナラ勝ち。2点を追う9回二死一、二塁で柳田悠岐外野手(35)が2号3ランを右中間席へ叩き込み、チームを今季最長の6連勝に導いた。同一カード3試合連続のサヨナラ勝ちに満員御礼の本拠地は歓喜。球団の福岡移転後2500勝の記念星ともなり、なんとも派手な勝利だった。

興奮冷めやらぬ中、お立ち台に上がった柳田は「奇跡が起きたので、その奇跡を目の当たりにして、うらやましいです」とギータ節。打った張本人だが、ファンを喜ばせたいという思いが詰まったコメントだった。

小久保監督は試合後、開口一番「映画でもちょっとクサすぎるぐらいの展開」と主砲をたたえた上で「最終回にこういう幕切れになるとは予想していなかった」と、開幕から西武戦6戦全勝となる激勝に、喜びよりも驚きを隠せないといった様子だった。

「今日しか来れない人もいる」。かねて子ども連れのファンでにぎわう大型連休や、普段プロ野球とは縁遠い地方開催などで人一倍気合が入る。バットで魅せ、ギータ節で沸かせる姿は、球界の顔にふさわしい振る舞いだった。ゴールデンウイークはまだまだ続く。

「僕は毎日仕事をしているんで、楽しみ方を教えてほしいくらいなんですけど、予定のない方はぜひ野球を見てバカ騒ぎしてください!」

最後に再びギータ節をサク裂させ、歓声を浴びた柳田。メジャーには大谷翔平がいるが、日本にも柳田悠岐がいる。NPBを背負う技量と器量は健在だ。

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