米英外相、ハマスにガザ停戦案合意呼びかけ 「正しい決断を期待」

Humeyra Pamuk Alexander Cornwell Pesha Magid

[リヤド 29日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は29日、イスラム組織ハマスに対し、パレスチナ自治区ガザでの停戦と人質解放に向けたイスラエルの提案に合意するよう呼びかけた。

ハマスはイスラエルが提示した停戦案に対する回答について、この日にカイロで仲介役を果たすカタール、エジプトと協議を行う。

ブリンケン長官はサウジアラビアの首都リヤドで開かれている世界経済フォーラム(WEF)で「イスラエルはハマスに対し極めて寛大な提案を行った」とし、「ガザの人々と停戦実現の間に立ちはだかっているのはハマスだけだ。ハマスは迅速に決断しなければならない。正しい決断を下すと期待している」と述べた。

イスラエルによるガザ最南部ラファ侵攻計画については、民間人が被害を受けないと保証できなければ、米国は侵攻を支持しないと改めて表明した。

英国のキャメロン外相もWEFで、イスラエルの提案は「寛大」とした上で「ハマスがこの提案を受け入れることを望んでいる」と語った。キャメロン氏によると、提案には40日間の戦闘停止と人質解放のほか、拘束されている数千人のパレスチナ人の釈放の可能性などが含まれている。

WEFに参加するために米英のほか、フランス、ヨルダン、エジプトなどの外相もリヤドを訪問している。

ブリンケン長官はリヤドでサウジアラビアのムハンマド皇太子と会談。米国務省によると、この地域の緊張緩和の緊急的な必要性について協議した。

ブリンケン氏は、サウジとイスラエルの国交正常化に向け米国とサウジは過去数カ月にわたり緊密に協力してきたと言及。「正常化を進めるには、ガザ地区の平和とパレスチナ国家樹立への確かな道筋が必要になる」と語った。

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