ドレイク、ケンドリック・ラマーへの「ディスソング」を削除

ドレイクがケンドリック・ラマーへのディスソング『テイラー・メイド・スタイル』を削除した。同曲にはAIによる2パックの声が使用されており、遺産管理団体から非難の声が上がっていたところだ。

2パックの他にもAIで加工されたスヌープ・ドッグの声が使用されている同曲はケンドリックへの2曲目となるディストラックで、ドレイクはテイラー・スウィフトと2015年の『バッド・ブラッド』のリミックスでコラボしたケンドリックに矛先を向けている

一方2パックの遺産管理団体は故人の声の使用停止を求める通告書をドレイクに提出、現在ドレイクの全てのソーシャルメディアから同曲が削除されており、TMZによると、ドレイクのチームは同団体と共に、オンラインプラットフォーム全てから同曲を取り除く作業を進めているところだという。

弁護士のハワード・キング氏から送られた文書の中で同団体は、2パックの声の無断使用に深く失望したとし、「歴史上最も偉大なヒップホップアーティストの1人の栄光に対する明らかな悪用」と非難している。

ちなみにドレイクは今回の事態にコメントはしていない状況だ。

2パックの弁護団は、AI使用は「重大な違反」と主張、ドレイクが非難するケンドリックについては同団体と友好関係にあり、2パックとその遺産について公私問わず賞賛していると指摘しており、同曲の削除を24時間以内にするよう要請していた。

キング氏は文書の中で、2パックの声をAIで再現することを同団体は決して承認しないとして、「(2パックのレコードレーベルの)知的財産が、今回のレコードの中に入った偽の2パックAIを作成する際に削除されなかったことが信じがたい」と話している。

また同曲がパブリシティ権の法律に違反している可能性について言及し、同団体と2パックがその歌詞を認めたような誤った印象を与えていると主張、更にドレイク自身も以前、2023年のTikTokユーザーが作った『ハート・オン・マイ・スリーブ』でAIによる声を使用されるなどして、停止を求めた事実を指摘している。

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