島根原発2号機、8月の再稼働を延期へ 安全対策工事遅れ

再稼働が延期される見通しとなった島根原発2号機=松江市鹿島町片句

 中国電力が8月を予定していた島根原発2号機(松江市鹿島町片句、出力82万キロワット)の再稼働時期を延期することが29日、複数の関係者への取材で分かった。5月完了を目指す安全対策工事が遅れているため。中電は近く、詳細を発表するとみられる。

 島根2号機の安全対策工事は昨年12月27日時点で全66項目のうち、25項目が未完了。機器や配管の耐震補強のほか、火災防護対策の強化や火山灰対策などが残っている。同月には構内で作業員の死亡事故が起き、一時的に全工事が停止。再開まで最大約40日間を要したことなどから、中電は期限内での工事完了は難しいと判断したとみられる。

 延期や期間について、中電島根原子力本部の長谷川千晃本部長は山陰中央新報社の取材に対し、「お答えしかねる」と話した。

© 山陰中央新報社