メッツ傘下3Aで4戦連続失点→防御率15.88にまで悪化した藤浪晋太郎に米辛辣「何をしたら放出されるんだ?」

マイナーでの立場も、危うい状態になりつつある。

現地4月28日、ニューヨーク・メッツ傘下3Aシラキュースの藤浪晋太郎が本拠地で行なわれたダブルヘッダー第2試合に6回から3番手で登板。1/3回を投げて2安打2四球2失点。これで4試合連続の失点となり、防御率は15.88にまで悪化。メジャー昇格が遠のくピッチングに厳しい声が寄せられている。

4点リードの6回からマウンドに立った藤浪。ところが、先頭打者に中前打を打たれ、いきなりランナーを背負う。次打者はレフトに大きな飛球。ホームランかと思われた打球だったが、チームメイトがフェンス際に手を伸ばしてキャッチ。超スーパープレーが飛び出し失点を防いでくれたものの、この日も悪癖の荒れ球に歯止めがきかない。ボールはまったくストライクゾーンに入らず、制球力の不安定さは相変わらず。2者連続四球を与えて、あっという間に一死満塁のピンチを招いた。

日本人右腕はなんとかゼロに抑えたい一心でストレートを投じたが、これがセンターに弾き返されて2点適時打。この失点でベンチは諦めたかのように交代を告げ、藤浪は1イニングを投げ切れないまま降板。期待を大きく裏切る形に、スタンドからはため息が漏れた。
前回登板は1アウトも奪えず、1安打4四球6失点(自責点3)と大乱調だった藤浪。まったく改善の跡が見られないピッチングに現地記者は苛立ちを隠せない。かつて、米メディア『The Athletic』などに寄稿していた『MLB.com』のブレント・マグワイア記者は昨年以降、40イニング以上での最も悪い防御率をマークした投手を綴り、「7.18」の藤浪がワースト5に入っていると報告。ちなみにトップはホセ・スアレス(ロサンゼルス・エンジェルス)の「8.88」で、藤浪は4番目にランクしていた。

不名誉な記録に米ファンからは「最近の選手は何をしたらリリース(放出)されるんだ?」と皮肉を込めながら、スティーブ・コーエン球団オーナーやデビット・スターンズGMなどフロント陣の責任を問う不満の声が高まっている。

今シーズンの開幕直前、ボルティモア・オリオールズから中継ぎ陣の強化を図るメッツに移籍を果たしたがオープン戦に5試合登板して防御率12.27と結果を残せず、3月24日にマイナーへ降格した藤浪。もはや言い訳もできないほど、苦境に立たされている日本人右腕に復調の兆しはみえてくるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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