Adoの国立ライブ〝歌聞こえない〟酷評に同情の声 全国アリーナツアーでリベンジ誓う

国立競技場

歌手のAdo(21)が、〝歌聞こえない批判〟にさらされた――。

2月から始まった初の世界ツアーを成功させ、その勢いのまま4月27、28日に女性アーティストとして史上初となる東京・国立競技場での単独ライブを開催。14万人以上の観客を動員したが、ネット上では「歌声が聞こえなかった」などと不満の声が噴出した。

「Adoの歌声自体がひどかったと捉えられかねないが、原因は音響だった。主に国立競技場のスタンド席が変に反響してしまい、Adoの高音が聞こえづらくなった。また、客席の声が余計に響いてしまい、〝歌声が聞こえない〟現象が生まれた」(音楽関係者)

1964年の東京五輪の聖地・国立競技場は、芝生の保護や騒音問題などで厳しい審査が存在する。長い歴史の中で、2005年にSMAPが初開催。他もDREAMS COME TRUE、嵐、AKB48ら有観客でライブを開催したのは7組のみ。改装して新国立競技場になって有観客ライブを行ったのは、22年の矢沢永吉だけだ。

「陸上競技場などの大規模会場はライブを行うために設計されているわけではないので、音響を扱うには高度な技術が必要です。運営はトライ&エラーを繰り返して、経験値を上げていくもの。日産スタジアムや味の素スタジアム、東京ドームなどもライブで使用した当初は音響の評判は良くなかったですから」(同)

とはいえ、7組の中でここまで〝酷評〟と呼ばれるほど音響で炎上した記憶はないが…。

「Adoさんは顔出しせずに、映像を使用した多彩な演出を駆使する。より難しいライブ音響技術が求められた側面はある」(同)

当のAdoは29日、X(旧ツイッター)で音響や演出などの関係者に感謝した上で「私達も、初めての場所、初めての環境下の中での制作でした。それを楽しみにきてくださったお客様の皆さまのお言葉、嬉しいこと、喜ばしいこと、勉強、糧にしなければいけないこと、しかと受け止めて、今後に活かしていただければと思います」などとつづった。

7月からは初の全国アリーナツアーも控える。取材によれば、音響を担当した者を含めたAdoを支える全スタッフが〝リベンジ〟を誓っているという。

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