東京都/不具合通報システムの適用施設拡大、港湾局所管の公園と河川に

東京都は道路のひび割れなど公共施設の不具合を都民が投稿できる通報システム「マイシティレポート」の対象に2024年度から都港湾局所管の施設を追加した。台場エリア(港区)の一部道路と38の海上公園で投稿が可能。都民の協力を得てインフラ管理を一層強化し、より快適で安全な都市を実現する。
これまでは都建設局が管理する道路、公園、河川が対象だった。
マイシティレポートはスマートフォンのアプリをダウンロードして使う。アプリ利用者は、道路などで不具合を発見した時にいつでも画像や位置情報を投稿できる。都が内容を確認し、必要に応じて補修を行う。
今回新たに台場エリアにある延べ2・5キロの道路を対象に加えた。首都高の台場出入り口付近から海浜公園入口交差点まで南北に伸びる「台場1号線」や、お台場海浜公園に沿って東西に通る「台場2号線」などが含まれる。
台場エリアは都港湾局が管轄する地域の中でもマンションが林立し、住民が多く住んでいる。投稿ニーズがあると判断し、対象エリアに選んだ。路面のひび割れのほか、歩道ブロックのゆるみ、点灯していない街灯などの投稿を見込んでいる。都港湾局担当者は「台場エリアでの運用を検証した上で、ほかの道路への拡大を検討したい」と話す。
公園に関しては、お台場海浜公園や晴海ふ頭公園など都港湾局が管理する全ての公園を対象とした。園路の損傷のほか、ベンチやテーブルの破損などの投稿を想定している。
マイシティレポートは全ての都道を対象に22年4月に本格運用を開始。1年間で1500件以上の投稿があった。23年6月には都建設局が管轄する23公園と1河川(隅田川)を加えた。マイシティレポートを管理する都建設局は、今後も投稿できる公園や河川の数を広げる考えだ。同局の担当者は「年度内の拡大に向けて準備を進めている」との見通しを示した。

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