サッカー40年ぶり五輪不出場の韓国、パリ五輪の団体球技ほぼ全滅で選手団は48年ぶり200人下回る

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10大会連続出場逃し、大韓サッカー協会が謝罪文

3位以内に入ればパリ五輪出場が決まる男子サッカーの「AFC U23アジアカップ カタール2024」準々決勝で、韓国がインドネシアに敗れ、五輪出場を逃した。

退場者が出て10人の数的不利ながら奮闘したが延長でも決着がつかず、2-2のままもつれ込んだPK戦は10-11で敗戦。韓国は1988年ソウル五輪以来9大会連続出場し、2012年ロンドン五輪では銅メダルに輝いたが、1984年ロサンゼルス大会以来40年ぶりに五輪出場を逃すことになった。

元韓国代表FWでJリーグのセレッソ大阪や柏レイソルでも活躍した現U-23韓国代表の黄善洪監督への批判の声が噴出。大韓サッカー協会(KFA)が公式HP上で謝罪文を発表するなど異例の騒動になっている。

パリ五輪出場の団体球技は女子ハンドボールのみ

スポーツソウル日本版などによると、男子サッカーがパリ五輪出場を逃したことによって、団体球技で出場するのは1984年ロサンゼルス大会から11大会連続となる女子ハンドボールのみ。女子も出場を逃したサッカーのほか、男子はバスケットボール、バレーボール、ハンドボール、ホッケー、7人制ラグビー、水球が全滅という。

このため、韓国のパリ五輪出場選手数は1976年モントリオール五輪以来48年ぶりに200人を下回る見込み。1980年のモスクワ大会は東西冷戦の影響で不出場だった韓国は、1984年ロサンゼルス大会に210人が出場して以降、毎回200人以上の選手を送り込んできた。

初の自国開催となった1988年ソウル大会は477人、2016年リオデジャネイロ大会は204人、2021年東京大会は232人を派遣。前回東京大会では野球、男子サッカー、男子ラグビー、女子ハンドボール、女子バスケットボール、女子バレーボールに出場している。

オイルマネーを背景にスポーツ大国への道を進むカタールなど中東勢が躍進する一方、かつては多くの競技で強さを誇示していた韓国が凋落。アジアの勢力図が少しずつ塗り替わりつつある。



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