大谷に要求「返してくれ」 敵将から届いたユーモア満点の一言…敵地の洗礼には流石の“応答”

ドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

ブルージェイズ3連戦で敵将と談笑

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は28日(日本時間29日)までの敵地ブルージェイズ3連戦を終えた。このカードを前に、相手のジョン・シュナイダー監督は地元メディアを通じて「返して欲しいと彼に伝えてくれ」とある要求をしていた。ユーモア満点のジョークから始まった初戦、大谷にはブーイングが浴びせられたが、大谷はものともしなかった。

3連戦が始まる前、シュナイダー監督が大谷について発したジョークをブルージェイズの地元カナダ放送局「スポーツネット」が伝えていた。

「(昨年FA時の)交渉後のブルージェイズの帽子を返して欲しいと彼に伝えてくれ」

今季ドジャースにFA移籍した大谷。ブルージェイズも有力候補の一つとして見られており、昨年12月にはブルージェイズの本拠地トロントに大谷が向かうとの憶測が広がったこともあった。ロサンゼルス発のプライベートジェットのフライトレーダーを数千人が見守るなど騒然とした雰囲気に。しかし、実際は大谷がトロント入りした事実はなく、デマに終わり、米記者も“誤報”を謝罪するなどネット上は大混乱だった。

こうした背景もあり、注目されたこの3連戦。トロント市内の超有名スポット、アイスホッケーの殿堂の柱には、少々風体の怪しい人たちの写真とともにドジャースのユニホームをまとった大谷の写真も貼られていた。米カリフォルニア州地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のドジャース番ジャック・ハリス記者が自身のX(旧ツイッター)で「ブルージェイズと契約しなかったため、ここではショウヘイ・オオタニは出禁だとレジ係が教えてくれた」と状況を説明していた。

大谷は初戦の第1打席から大きなブーイングを浴びせられるなど、敵地の洗礼を受ける形に。それでも直後に7号ソロを放つなど、流石の“応答”も見せていた。翌日、大谷とシュナイダー監督は仲良くグラウンドで談笑。大谷がブーイングについて謝罪を受けたことなどが伝えられた。

ドジャースの地元放送局「スポーツネットLA」がXで公開した第1戦後の取材では、大谷はブーイングについて「自分のチームが好きだからこそ、相手の選手にブーイングしたりもすると思うので。そういう熱量はドジャースファンでも、ブルージェイズのファンでも野球好きなんだなという、リスペクトに逆に感じるところかなと思います」とコメント。この環境をも楽しむような姿勢を見せていた。

THE ANSWER編集部

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