RIZINメインは稲妻KO!“天下無双の稲妻ボーイ”鈴木千裕がスカ勝ち防衛で「痺れる人生生きようぜー!!!」

29日、有明アリーナで『Yogibo presents RIZIN.46』が開催。ABEMA PPVでも配信されたメインイベントではフェザー級王座戦として鈴木千裕(24)vs金原正徳(41)が行われた。

2017年にPANCRASEでプロデビューした鈴木は、2019年にSHOOT BOXINGでキックデビュー。一気に頭角を表すと初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王者へ。
2021年にRIZINに初参戦すると1R20秒でKO負けとなったものの、その後は平本蓮、萩原京平、今成正和相手に勝利し、超RIZINでBellatorのパトリシオ・ピットブルからもKO勝利。その勢いのまま昨年11月にヴガール・ケラモフの持つフェザー級王座に挑戦し1RKOでベルトをもぎ取った。

初防衛戦の相手として現れたのは、MMAレジェンドの金原正徳。
試合は鈴木のヒザがローブローになる場面もあったが、お互い距離を見合う展開を鈴木が飛び込んで打開し、ラッシュを仕掛けると左右のフックで金原がフラつく。ガードを続ける金原に鈴木はがむしゃらにパンチを浴びせ続け、金原はもつれて倒れるようにグラウンドになり、どういう体勢になっても鈴木はパウンドの手を緩めずこれを見てセコンドがタオルを投げ鈴木のKO勝利となった。

この結果を受けて金原は「ホントに最後のつもりでこのリングに上がってきたし、その覚悟を持ってリングに上がれたので。とりあえず1年で3試合やったんで、ちょっと長期休暇というか。1回、怪我も色々あって、色々なことがあるのでちょっと休みたいと思います。自分はずっと光を浴びてきた選手でもないし、メジャー団体が無くなったり、色んなことを経験して、またこうやってRIZINの舞台でメインイベント2回連続張らせてもらってるってのは光栄なことだし。決していいことばかりではなかったですけど、こうやって頑張れば報われるってことを、少しでも他の40代の人とかに伝わってくれればいいなっていうのは思います。自分でよくここまで頑張ったなって自分を褒めてあげたいし、でも、最後ベルトを獲って……っていう思いが強かったっすけどね。何十年やっても、家を出るときに子供と嫁に見送られて出るときは『生きて帰るぞ』って気持ちは何試合やっても変わらないし今後も変わることはないと思うし。次男は4歳とかなんでまだそんなに分かる感じの子じゃないので長男の方には、出発前に『パパ大事な話があるぞ』と。『勝負の世界は勝つこともあるし負けることもある。でも精一杯やってれば誰かが見ていてくれる。だからパパの頑張った姿を目に焼き付けてくれ』っていうのは息子に言いました。で、試合終わってから会って、『パパの姿見た?』って聞いたら『見た』っつって。いいことばかりではない。負けを教えることも教育だと思うし。それでもまた明日から頑張るぞって姿を、良くも悪くも親父の背中を見せられたかなと思います」と、終わりを感じさせながらも日本MMAを背負ってきた思いを語り会場を後に。

マイクを持った鈴木は「有明に、稲妻落としてやったぜー!!!言ったよな!1RKO勝ちするって!有言実行!これからも絶対王者になり続けるんで、俺に信じてついてきてください。日本のRIZINを!俺が!世界のRIZINに変えます!!俺に皆ついてこい!!」と絶叫。

さらに、王者になった地であるアゼルバイジャンの子どもたちの夢をサポートするため、クラウドファンディングでフットサル場をプレゼントするという。
そして震災で苦しむ能登の人達へもメッセージを送り、最後に発売されたばかりの自伝『夢を叶える「稲妻メンタル」』を「なんで俺が勝ち続けられてずっとここまでまっすぐにブレずに来れたか、その秘密が書いてあります。皆さん絶対ブレないメンタル、これ読んで痺れる人生生きようぜー!!!」と宣伝した。

今後鈴木は6・23代々木競技場第二体育館『KNOCK OUT 2024 SUPER BOUT“BLAZE”』で師匠である“天下無双の火の玉ボーイ”五味隆典とボクシングルールで対戦が決定済み。
しかし榊原CEOとしても鈴木としても7・28『超RIZIN.3』さいたまスーパーアリーナ大会を見据えている。Bellator王者であるパトリシオ・ピットブルを「格闘技の中では勝ったやつが一番偉い。負けた後でコンディション悪かったなんだっていうのは、その時点で僕はパウンド・フォー・パウンドではない」と言い切った鈴木が作る『世界のRIZIN』に今後も注目だ。

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