片付けられないあなたへ。「捨てること」を目的にしない…整理上手な人が徹底している「たった1つのこと」

子どもたちが小さいころに使った名残、粗品でいただいたもの、重くて手に馴染まなかったもの……いつの間にか引き出しがいっぱいになって、お目当てのペンを探すのに手間取っている、そんなことはありませんか? 本記事では、整理収納アドバイザーの井田典子氏の著書『心、お金、時間の巡りがよくなる「暮らしのサイクル」の作り方』(KADOKAWA)から、片付け方のコツを伝授します。

整理の際は「だ・わ・へ・し」を徹底

できるだけシンプルに暮らしたいと願っていても、放っておくと少しずつ増えてしまうものがあります。

文房具を例にイメージしてみましょう。子どもたちが小さいころに使った名残、粗品でいただいたもの、重くて手に馴染まなかったもの、いつの間にか引き出しがいっぱいになって、お目当てのペンを探すのに手間取っているとしたら、「だ・わ・へ・し(出す→分ける→減らす→しまう)」で整理するタイミングかもしれません。

[図表]「だ・わ・へ・し」の考え方

引き出しの中は、野球チームの「ベンチ入りメンバー」

引き出しの中を、野球チームの「ベンチ入りメンバー」と考えます。管理を任された私たちはチームの監督です。100人の部員がみんなベンチ入りしていても、全員を使うことはできないからこそ、20人のレギュラーに絞るのですね。ほかの80人は、2軍3軍の試合に出るほうがきっとチャンスがあると思うのです。使わないのに囲っているほうが、もったいないのではないでしょうか。

家族は成長するか、老化するか、絶えず変化しているのに、家の中を変えないままでいると当然、不都合が生じてきます。できるだけ「今」使うものを選び取る習慣をつけていきましょう。初めから「捨てる」ことを目的にするのでなく、「使うものを選ぶ」と考えると、前向きになれます。

判断をするにはエネルギーがいりますが、慣れてくると「わが家のモノサシ」ができるので、徐々に“片づけ”がついてくるのを実感できると思います。処分するつらさを味わったら、家に入れるときも慎重になります。

まずは小さな引き出し一つから、手と頭を動かしてみませんか。

整理収納アドバイザー
井田 典子

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