神宮神嘗祭に向け田植え 子どもら泥んこで 三重

【伊勢神宮の神嘗祭に奉納するコメの苗を手植えする子どもら=伊勢市御薗町で】

 【伊勢】10月の神嘗祭(かんなめさい)で三重県伊勢市の伊勢神宮に奉納するコメの田植えが29日、同市御薗町にある約360平方メートルの田んぼであり、地元の子どもらがコシヒカリの苗を手植えした。

 伊勢神宮奉仕会青年部(奧野勇樹部長)が、子どもらが自然や伝統文化に触れることで郷土愛を育む機会になればと、JA伊勢や土地所有者の協力を得て、コメ作りから初穂曳(はつほびき)による奉納までを体験する取り組みを実施し、34年目となる。

 この日は、地元の団体や青年部関係者ら約百人が参加。はだしで田んぼに入った子どもらは、泥んこになりながら丁寧に苗を植えていった。稲刈りは8月末に行う予定。

 ガールスカウト三重県第一団の亀田実里さん(11)は「自分たちが植えたおコメが神さまの所に行くのがうれしい」、奧野部長(44)は「稲作を通して伊勢に根付く文化を感じ取ってもらえれば」と話した。

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