抜刀舞踊「濫觴の舞」勇壮に 福島県伊達市 霊山神社春季例大祭

濫觴の舞を披露する武楽隊

 福島県伊達市霊山町の霊山神社春季例大祭は29日、境内で催され、勇壮な抜刀舞踊「濫觴(らんじょう)の舞」が奉納された。

 地元の子どもや住民でつくる濫觴武楽隊約50人が演じた。太鼓に先導された白鉢巻き、たすきがけ、はかま姿の隊員は、笛の音に合わせて太刀を空に突きあげるように踊りながら、境内を行進した。

 「濫觴」は物事の始まりを意味する。南北朝時代の武将北畠顕家が、国府を多賀城から霊山城に移した際、住民が歓迎と武運長久を願ったのが始まりとされる。伊達市の無形民俗文化財に指定されている。

 霊山太鼓や巫女(みこ)舞なども奉納され、詰めかけた参拝者らが、古式ゆかしい行事の数々に見入っていた。

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