俵屋宗達、竹内栖鳳、山口晃らの犬と猫を題材とした名作が大集合『【特別展】犬派?猫派?』山種美術館で

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2024年5月12日(日)より、山種美術館では、『【特別展】犬派?猫派? ―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで-』を開催する。古来、日本美術には様々な動物が登場してきたが、そのなかでも犬と猫が描かれた江戸時代以降の日本の絵画を紹介する展覧会だ。

同展の見どころは、なんと言っても、犬と猫を描いた名作が集結することに尽きるだろう。なかでも注目したいのは、今回初公開となる《洋犬・遊女図屛風》(17世紀、江戸時代、個人蔵)。当時日本では珍しかった洋犬を遊女とともに描いた、極めて貴重な作品だ。その他、琳派の祖・俵屋宗達や、奇想の系譜で有名な伊藤若冲、長沢芦雪らが描いた、ころころとかわいらしい仔犬の図、また愛猫家で有名な浮世絵師・歌川国芳やエコール・ド・パリの画家・藤田嗣治による、美女と猫の作品なども紹介。

《洋犬・遊女図屛風》17 世紀(江戸時代) 個人蔵

さらに自らの愛犬ムクとモルをモデルにした川端龍子の《立秋》《秋縁》(ともに大田区立龍子記念館蔵)、大人気の現代作家・山口晃の、鶴を捕獲しようと画策する犬たちの姿をユーモラスにあらわした《捕鶴圖》(山種美術館蔵)など、バラエティ豊かな作品が展示される。

川端龍子《立秋》1932(昭和 7)年 大田区立龍子記念館蔵

また山種美術館のレジェンド猫といえば、竹内栖鳳の《斑猫》【重要文化財】(山種美術館蔵)だが、本作は子犬たちが無邪気にじゃれ合う長沢芦雪の《菊花子犬図》(個人蔵)とともにスマートフォンでの撮影が可能。この機会にぜひ、かわいい名品を自身のスマホに収めたい。

その他特集展示として、菱田春草の初公開作品《柏二小鳥》を筆頭に、横山大観や上村松園の花鳥画の名品も紹介する。日本人がいかに古くから動物に親しみ、愛してきたかがわかる同展は、アートファンはもちろん、犬や猫をはじめとする動物好きの心を、一瞬にして溶かしてしまうに違いない。

<開催概要>
『【特別展】犬派?猫派? ―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―』

会期:2024年5月12日(日)~7月7日(日) ※会期中展示替えあり
会場:山種美術館
休館日:月曜
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
料金:一般1,400円、大高1,100円
※きもの割引あり
公式サイト:
https://www.yamatane-museum.jp/

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