細田昌志・著『力道山未亡人』、5月31日小学館より発売決定! 遺された負債は30億円。英雄の死後、妻の「戦いのゴング」が鳴った──

第30回小学館ノンフィクション大賞受賞作、『力道山未亡人』(細田昌志・著)が5月31日に小学館より刊行される。 本作は “戦後復興のシンボル” として、国民的人気を誇ったプロレスラー・力道山の妻の貴重な回顧録。 唐突すぎる夫の死の舞台裏、夫の死後、22歳にして5つの会社の社長に就任、30億円もの負債を背負い、4人の子の母親となった…これまで語られることのなかった、「その後の人生」が明かされる。 未亡人である敬子には、相続を放棄する手もあった。しかし、それは考えなかった。 「そんなことを、主人は絶対に望んでないって思ったんです」 敬子は社長を引き受けることにした。(本文より) 「力道山未亡人」として好奇の視線に晒され、男性社会の洗礼を浴び、プロレスという特殊な業界に翻弄されながら、昭和・平成・令和と生きた、一人の女性の数奇な半生を紐解く一冊だ。

「第30回小学館ノンフィクション大賞」選考委員コメント

辻村深月(作家) 「未亡人・敬子さんの人柄がくらくらするほど魅力的」 星野博美(ノンフィクション作家) 「戦後日本の闇の深さを際立たせることに成功した。過去と現在がうまく共存し、そこから日本の変遷が透けて見えた」 白石和彌(映画監督) 「アントニオ猪木や周りの人との関わりも、プロレスファンが読んでも堪らなかった」

編集担当からのおすすめ情報

国民的スターとの幸せな結婚生活はわずか「半年」。22歳で30億円もの負債を背負った「未亡人」。何とも壮絶な人物を想像するが、選考委員・星野博美氏が言うように田中敬子さんは何とも「フワフワ」してチャーミングな女性である。

そんな敬子さんの実像を『沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修 評伝』で第43回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」を受賞したノンフィクション作家・細田昌志さんが細緻に描いた傑作ノンフィクション。老若男女問わず、多くの方に読んでいただきたい1冊です。

【著者紹介:細田昌志(ホソダ マサシ)】

1971年岡山市生まれ、鳥取市育ち。鳥取城北高校卒業。リングアナウンサー、CSキャスター、放送作家を経て作家に。2021年『沢村忠に真空を飛ばせた男』(新潮社)が第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。2023年『力道山未亡人』で第30回小学館ノンフィクション賞大賞を受賞。

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