「改良する必要のなかったものを改良した」悪評殺到で大幅修正が決まったMLB新ユニフォームについて選手会がナイキを痛烈に批判

今季から新たに採用されたものの、選手から悪評が殺到していたナイキの新ユニフォーム『ヴェイパー・プレミア』。MLB機構がようやく対処に乗り出すことが明らかになった。

昨年のオールスター・ゲームで初お目見えとなった『ヴェイパー・プレミア』は再生ポリエステルを素材として採用し、「通気性に優れ、軽量で高性能」であることを謳っていた。

今季から全30球団で使用される運びとなったが、実際に着用した選手からは生地がシースルー状態になっていること、スライディングをした際などに簡単に破けてしまうことから批判が殺到。さらに、背ネームの文字サイズが従来と比べて一回り以上も小さくなったり、ビジター用ユニフォームの色合いがトップスとパンツで微妙に違うなどの問題も浮上し、ファンからも批判の声が多く集まっていた。 これを受け、MLB機構は「遅くとも2025年開幕」までにはそうした問題を修正することを決定。ナイキが「MLB史上最も先進的なユニフォーム」と豪語していた『ヴェイパー・プレミア』は大幅な軌道修正を迫られることになった。

ESPNによると、MLB選手会は選手たちに送った文書の中で、パンツの問題については試作段階から指摘していたことを明らかにし、「MLBは我々の懸念について知っていたはずだ」と指摘。「残念なことに、つい最近までナイキは『何も問題はない。選手たちが適応すればいいだけ』という態度だった」「突き詰めればこの問題は、ナイキが改良する必要のなかったものを改良したということだ」と痛烈に批判している。

構成●THE DIGEST編集部

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