天津・北疆博物院で貴重蔵書の特別展 100年超す書籍も

天津・北疆博物院で貴重蔵書の特別展 100年超す書籍も

25日、北疆博物院「百年珍蘊-北疆博物院蔵精品文献展」を見学する人。(天津=新華社記者/周潤健)

 【新華社天津4月30日】中国天津市の北疆博物院で25日、貴重な蔵書101点を展示する「百年珍蘊(ちんうん)-北疆博物院蔵精品文献展」が始まった。100年以上前の書籍も含まれる。

 北疆博物院は天津自然博物館の前身で、フランスの博物学者エミール・リサンが1914年に創設。館舎は天津自然博物館の一部として長らく非公開だったが、修繕を経た2016年に一般公開された。建物や収蔵品、展示台、文献がほぼ完全な状態で残る「百年博物館」で、中国近代初期の博物館の様子を今に伝える。

 収蔵文献は約1万4千冊で、最も古い出版年代は18世紀前半にさかのぼる。リサンと彼の学術チームが残した研究成果のほか、収蔵品を研究し、博物館を発展させるために集めた自然科学や人文社会科学など多くの分野の文献があり、言語は20種類余りに及ぶ。

天津・北疆博物院で貴重蔵書の特別展 100年超す書籍も

25日、北疆博物院「百年珍蘊-北疆博物院蔵精品文献展」で、展示パネルを撮影する人。(天津=新華社記者/周潤健)

 天津自然博物館の王鳳琴(おう・ほうきん)副館長は、北疆博物院が研究型博物館であり、動植物標本や化石以外にも文献や参考資料が研究の重要な支えになっていると説明。今回の展覧会は、博物学者と科学者が研究や資料収集、標本収集方法の策定、論文発表をどのように進め、同業者と交流したかをを知ることができるとし、科学精神の提唱と全域的な科学普及に重要な意義を持つと語った。

 同展の会期は年末までで入場は無料。(記者/周潤健)

天津・北疆博物院で貴重蔵書の特別展 100年超す書籍も

25日、北疆博物院「百年珍蘊-北疆博物院蔵精品文献展」で展示された「中国植物図譜」。中国初の現代植物図鑑で、5巻に分けて出版された。(天津=新華社記者/周潤健)

天津・北疆博物院で貴重蔵書の特別展 100年超す書籍も

25日、北疆博物院「百年珍蘊-北疆博物院蔵精品文献展」で展示された蔚・陽原・広霊3県炭鉱地質報告書「地質匯報第1号」(左)と「北京西山地質誌」。(天津=新華社記者/周潤健)

天津・北疆博物院で貴重蔵書の特別展 100年超す書籍も

25日、北疆博物院「百年珍蘊-北疆博物院蔵精品文献展」で展示された「中国」(左)と「美国(米国)博物館中亜調査記」。(天津=新華社記者/周潤健)

天津・北疆博物院で貴重蔵書の特別展 100年超す書籍も

25日、北疆博物院「百年珍蘊-北疆博物院蔵精品文献展」で展示された「中国昆虫綱名録」第1巻(左)と「法国(仏国)陸生・淡水生軟体動物博物」第1巻。(天津=新華社記者/周潤健)

天津・北疆博物院で貴重蔵書の特別展 100年超す書籍も

25日、北疆博物院「百年珍蘊-北疆博物院蔵精品文献展」で展示された(左から)「黄河流域十年実地調査記(1914-23)」「黄河白河十一年実地調査記(1923-33)」第2巻、1925年5月6日付「京津時報」に掲載された「黄河流域十年実地調査記(1914-23)」の抜粋。(天津=新華社記者/周潤健)

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