シーク教徒殺害計画に印政府関与疑惑、米政府「深刻に受け止め」

[ワシントン 29日 ロイター] - 米ホワイトハウスのジャンピエール報道官は29日、カナダと米国における2件のシーク教徒殺害計画にインド情報機関の職員が関与していたとされる問題を「極めて深刻に受け止めている」と表明した。

米紙ワシントン・ポストは、モディ印首相批判の急先鋒(きゅうせんぽう)だった米国市民の殺害未遂事件で、インド情報機関の職員が計画に直接関与していたと報道。カナダで昨年6月に起きたシーク教指導者の殺害事件にも関与しているとした。

インド外務省はこの報道に根拠はないとし、「これに関する憶測や無責任なコメントは役に立たない」と強調した。

ジャンピエール氏は「今後も懸念を表明し続ける」と述べた。

米当局は昨年11月、シーク教徒の独立運動に関わるグルパトワント・シン・パヌン氏の殺害を計画したとしてインド政府職員ニクヒル・グプタ被告を起訴したと発表した。

カナダ政府は、昨年6月にバンクーバー近郊でシーク教徒指導者ハルディープ・シン・ニジャル氏が殺害された事件について、インド政府職員が関与していたとの信頼できる情報について調べていると発表している。

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