15歳の中学生歌手を「自分の娘」と思い込みストーカー行為まで…60代の韓国男性に執行猶予付きの判決

15歳の歌手オ・ユジンを自分の娘と主張し、ストーカー行為などで裁判にかけられた60代男性に執行猶予が言い渡された。

4月30日、昌原(チャンウォン)地方裁判所・晋州(チンジュ)支庁・刑事3単独(キム・ドヒョン判事)は、情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律違反(名誉毀損)などの容疑で裁判にかけられた60代男性A氏に、懲役8カ月、執行猶予2年を宣告した。

同時に40時間のストーカー予防講義の受講と接近禁止措置も下された。

裁判所は「A氏は合理的な根拠もなく被害者を娘と認識し、この事件を起こした」とし、「被害者と関連したコメント内容に誹謗の目的はなかったとしているが、この主張を受け入れない」と伝えた。

また「A氏が過ちを反省しないまま、遺伝子検査まで要請し、コメントを書いた期間も長いため、被害者が精神的な苦痛を訴えている」と指摘した。

学校を訪れる行為まで

(写真提供=TOTALSET)オ・ユジン

A氏は2023年5月から11月にかけて、SNSやYouTubeなどを通じて「オ・ユジンの母方の祖母しか確認できない。実の父、実の母はどうしたのか」「実の父母の姿は確認できないので疑問が増幅される」などとオ・ユジンの両親に対する疑惑を発信してきた。

またA氏は「自分こそがオ・ユジンの父親だ」と主張し、オ・ユジンの母方の祖母に直接電話をかけて出会いを要求するといった行為で、本人およびその家族に多大な不安感と恐怖心を抱かせた。

さらにA氏は、オ・ユジンの通う学校に直接訪れ、各種行事の会場にも姿を現したとされる。そのためオ・ユジンは、成人男性の姿を目にしただけで警戒心を抱くようになり、各種イベント会場でも不安感を隠せない深刻な事態に陥った。

検察は「犯行の回数が少なくなく、年齢がとても幼い被害者への犯行で、罪質が不良だ」とし、A氏に懲役1年を求刑していた。

なおオ・ユジンは、2009年1月13日生まれの15歳。2021年に放送された『トロット全国大会』で銅メダルを獲得し、一躍有名人となった。その後の2022年7月に現在の所属事務所と専属契約を交わし、トロット歌手としての本格的な活動を開始した。

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