定点カメラにクマの姿はっきりと 青森・十和田市法量の山林 山菜採りなど注意呼びかけ

十和田市法量地区の山林地区に設置した定点カメラで捉えたクマ=27日午前7時17分ごろ(高渕英夫さん提供、一部分を拡大)

 東北巨木調査研究会会長の高渕英夫さん(72)=青森県十和田市=が4月27日、同市法量に所有する山林に設置している定点カメラで、野生のクマ1頭の姿を捉えた。「2019年から撮影しているが4月にクマが出るのは珍しい。山菜採りなどで山林に入る際には十分な心構えや準備が必要」と話している。

 現場は国指定天然記念物「法量のイチョウ」から1.5キロほど林道を進んだ場所。クマの映像は27日午前7時17分ごろに撮影した。成体とみられる1頭がカメラを見つけ、人のにおいを感じたのか林の中に戻っていく姿が映っている。

 高渕さんは「クマは警戒心が強く、基本的に人を避け、少しでも異変を感じると引き下がる」と話す一方、現場の周辺には集落や国道102号があり、時期や時間的に山菜採りの人などが出くわすことを心配。「人家や国道の近くの林でも油断せず、山に入る際にはクマよけの鈴やスプレーなどを装備してほしい」と呼びかける。

 クマの写真や動画は、高渕さんのフェイスブックで公開している。

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