衆院3補選全敗、自民党内に波紋 「島根」を「鳥取」言い間違いの首相に批判も「本気度を疑う」

岸田文雄首相(資料写真)

 岸田文雄首相は30日、官邸で記者団の取材に応じ、衆院3補選全敗の自らの責任を問われ「結果を出すことによって果たしていく」などと述べた。唯一、自民公認候補を擁立した島根1区を巡っては「党の政治資金問題が大きく足を引っ張ったことを申し訳なく思う」と陳謝したが、島根を鳥取と言い間違うなど与党内には「本気度を疑う」(自民幹部)ムードが拡大。所属議員が発信する交流サイト(SNS)上でもさまざまな意見が飛び交っている。

 自民関係者によると、島根で敗北した候補は自身のX(旧ツイッター)などで「結果が出せず申し訳なかった」と謝罪を続けている。そのため「結果」を強調した首相の言葉に「傷口に塩をすり込むような所業」(選対メンバー)との批判が高まっているという。言い間違いを巡っては、先の訪米でも「同盟国の米国」を「中国」としてしまい批判を浴びたばかりで「緊張感も反省もゼロ」(自民の閣僚経験者)との指摘が出ている。

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