外食産業が意見 時間基準引下げは新たな「壁」に 社保適用懇談会

厚生労働省はこのほど、厚生年金・健康保険の適用拡大に関する有識者懇談会を開き、事業者団体へのヒアリングを実施した。ヒアリングを受けた外食産業の日本フードサービス協会は、週所定20時間未満の労働者へ適用を拡大する前に、「週20時間以上、賃金月額8.8万円以上」で適用対象となる企業の規模要件撤廃について、優先して対応すべきとの意見を提出している。

同協会が実施した企業調査によると、適用対象者を「週15時間以上」に引き下げた場合に、短時間労働者が「15時間以上で働く」と回答した企業は15%に留まった。そのため、所定労働時間に関する基準を引き下げたとしても、新たな「壁」が生じると指摘している。

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