西村優菜のシャフトは「4R」!? 女子ツアー随一のロースペックに衝撃

軽くて振りやすいとお気に入り(撮影/服部謙二郎)

◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 事前(30日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6665yd(パー72)

主戦場の米ツアーから一時帰国し、国内メジャーに挑む西村優菜。練習場で彼女の周りに人だかりができていた。どうやらシャフトメーカーのスタッフが取り囲んで、テストをしているようだ。バッグの横には多くのシャフトが、キャロウェイのスリーブの着いた状態で並んでいた。藤倉コンポジット「スピーダーNXブルー」と「NXグリーン」、グラファイトデザイン「ツアーAD VF」、三菱ケミカル「ディアマナ WB」…。

3月末にWBの4Rにスイッチ(撮影/服部謙二郎)

彼女は長らく「スピーダーNXグリーン」を使っていたが、3月末の「フォード選手権」から「ディアマナ WB」にスイッチ。そのシャフトでメジャー初戦「シェブロン選手権」も戦っていたが、「もうちょっとスピンを抑えたい」との希望で帰国後のテストとなった。

シャフトをいろいろテスト(撮影/服部謙二郎)

驚くのはそのスペック。WBはなんと43R(以下4R)だとか。ハードヒッターでないとはいえ、さすがにアンダースペック過ぎるのでは? しかもチップカットもなし…。本人に話を聞くと、「このスペックにしてからすごくいいんですよね。しっかり振れて飛ばせます」と言う。そもそもクラブをなかなか替えない彼女が変更したのだ。性能は申し分ないのだろう。「今日は他のメーカーも含めていくつか試しましたが、最終的にどれで行くか検討しています」。WBは4Sや4SRのチップカットを、VFは4R、NXブルーは5Rなどを試していた。最終的に練習ラウンドに持っていったのは、WBの4Rと、NXブルーの4R。翌日はチップカット違いのWBの4Rを試すという。ちなみに、ヘッドは依然、前作の「パラダイムトリプルダイヤS」のままだ。

現状のエースはパラダイムトリプルダイヤSにディアマナWB(撮影/服部謙二郎)

それにしても、「4R」は軽くて柔らか過ぎないのか? 「最初のリクエストは『バンキッシュ』というモデルの30g台だとアメリカの担当から報告がありました。やっぱり軽いのがいいんでしょうね。軽いとまず速く振れますし、何より振っていて楽。4日間通して安定したパフォーマンスが出せるはずです」(三菱ケミカルのツアー担当)。米国で転戦を重ねる中、楽に振れるスペックは、選択肢として大いにアリなのだろう。

WBの4Rで練習ラウンド(撮影/服部謙二郎)

先週の男子ツアーでは今平周吾が「5S」を使っていて驚いたが、今週はそれを超える衝撃の「4R」。一般アマチュアと同じぐらいのヘッドスピードの西村優菜がそのスペックで飛ばすなら、我々もまねしない手はない。(茨城県つくばみらい市/服部謙二郎)

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