筑波登山事故注意を チラシやお守り配布 茨城県警つくば署など

山岳事故への注意を呼びかけるつくば署の古谷茂典署長=つくば市筑波

本格的な登山シーズンを前に、茨城県警つくば署(古谷茂典署長)は30日、同県つくば市筑波の筑波山ケーブルカー宮脇駅付近で山岳事故防止キャンペーンを行い、登山者や観光客に安全な山歩きを呼びかけた。

キャンペーンはケーブルカーを運行する筑波観光鉄道、つくば北消防署と連携して実施。署員ら約20人が「ストップ、山岳遭難」と書かれたチラシや筑波山神社のお守りを登山者らに手渡した。

筑波山は年間200万人以上の観光客が訪れる。ただ、けがや体調不良による救助要請は絶えず、同消防署によると、昨年の救助件数は前年より3件多い32件で、ヘリコプターを使った救助も6件あった。

県警は3月、遭難者の位置情報が把握できるアプリを開発したサービス事業者と連携協定を結んでおり、この日もアプリと地図のダウンロードを勧めるチラシを配った。

古谷署長は「山に適した服装、携行品所持を心がけてもらい、無理のない計画で筑波山を楽しんでいただきたい」と語った。県内の実家に帰省中で5歳の長男、1歳の長女を連れて遊びに来た北海道石狩市の白保衣菜美さん(34)は「けがをしないように、足元に気を付けて歩きたい」と話した。

© 株式会社茨城新聞社