オランダ人が日本の街のきれいさに驚き 「ないよね?」と気づいてリスペクトを深めたものとは

オランダ人の(左から)オスカーさんとルイさん【写真:Hint-Pot編集部】

初めて日本を訪れる外国人観光客が感心するのは、公共での日本人のマナーの良さ。オランダからやってきた男性は、とりわけ街中のきれいさに驚いたと話します。単に清潔なだけでなく、あることに気づいて日本人へのリスペクトがとても深くなったそうです。

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欧米では街中にあるものが…

オランダから初訪日したオスカーさんとルイさんのふたり。オスカーさんはベトナム、ルイさんは中国と、ふたりともアジアを拠点に旅してきたなか、タイミングを合わせて日本で合流しました。2週間半の滞在予定で、東京と京都を観光し、これから大阪、広島、福岡へ行くところだといいます。

さまざまな場所を観光したふたりは、日本はヨーロッパと似ていると感じたそう。しかし、ルイさんは「ヨーロッパみたいではあるんだけど、いろいろなことがもっときちんとしている」と話します。街中が「とにかくきれい。でも、それだけじゃないんだ」と、とても驚いた理由があるというのです。

ルイさんは、「日本は道路脇にゴミ箱がないよね?」と指摘。アメリカやヨーロッパの街には、あちこちに備え付けられているゴミ箱が、日本の街中にはほとんどありません。

そのことに気づいたルイさんは、「それでいて、街中にゴミが散らかっていないんだよ。あと、喫煙場所が限られているのに、タバコの吸い殻のゴミも全然ない!」とびっくり。ゴミ箱や灰皿が欧米ほど設置されていないのに、日本の街がきれいなことに感心したそうです。

日本では近年、テロ対策や行政の公共サービス費用の削減など、さまざまな理由で街中のゴミ箱は減少。それにもかかわらず街の美観が損なわれないのは、日本には「来たときよりも美しく」という言葉があるからでしょう。とくに、公共の場を汚さない、ゴミを捨てない考えは多くの日本人に根づいています。

一方で、観光庁の調査によると、外国人観光客が困ったことの1位は「ゴミ箱の少なさ」です。そのため一部の観光地などでは、ゴミ箱の設置を増やす動きもあります。きれいな日本を保ちつつ、観光客の人々にも気持ち良く楽しんでもらえる方法をこれからも模索していく必要があるでしょう。

多くの外国人観光客を驚かせる、日本の街並みの美しさと、その背景にある「来たときよりも美しく」という言葉。外国人旅行者がリスペクトする日本の心を、いつまでも持ち続けたいですね。

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