秋田県大仙市大花町の三浦正弘さん(75)は、姫神山(387メートル)など地元で「西山」と呼ばれる山々に登り続けて30年になる。朝6時に起きて自転車で山に向かい、展望台でおやつを食べるのが日課だ。山野草や野鳥を探しながら、山で意気投合した人を見どころに案内する。地元の登山愛好者に「西山の主」として知られるちょっとした有名人だ。
今月11日、春の山野草が見頃を迎えた西山に、三浦さんが秋田市の登山者を案内した。山にまつわる歴史や伝承、カタクリの群生などを紹介。生で食べられる山菜を見つけては口に運び、ロープや岩を支えに登り下りしながら約8キロの道をぐいぐいと歩いた。