![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/1158247500069208734/origin_1.jpg)
大相撲春場所で新入幕力士としては110年ぶり、史上最速の初土俵から10場所目で優勝した青森県五所川原市出身の尊富士(25)が30日、場所後初めて帰郷し、青森市の東奥日報社などを訪れた。「相撲王国復活を(自分が)という思いがあった」と、右足のけがの痛みを耐えながら県出身力士として27年ぶりにつかんだ賜杯の重みを語った。
尊富士は師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士、つがる市出身)や五所川原市後援会の島谷昭一理事長らと東奥日報社を訪問。右足を引きずる様子はなかった。
優勝して初めてのお国入りについて「一番喜んでくれるのが地元の方々。直接皆さんの目の前で感謝を伝えられる場面なので本当に楽しみ」と笑顔を見せた。さらに「自分の優勝をきっかけに五所川原や金木に観光に訪れる人がいると聞き、地元を元気付けられた」とも述べた。
右足のけがについて「けがを乗り越えないと三役(昇進)、優勝ができないと思う。夏場所に出るかどうか全然分からないが、乗り越えるものがまだまだある。1回だけの優勝ではなく、何回でも優勝の光景を見られるようにするだけ」と決意を披露した。右足は治療中のため、次の夏場所(5月12日初日)の出場に向けては現在調整中という。
自身の取り口については「昔からやってきた押しを磨いている」と述べ、伊勢ケ浜親方は今後の課題として「下半身をもっと鍛え、立ち合いの当たりを強くすること」と注文した。
意識するライバルに尊富士は同部屋の兄弟子熱海富士の名前を挙げ、できるだけ早い時期の三役昇進を目標に掲げた。
5月1日は午後1時半から五所川原市金木町地区、同3時半から同市中心部で行われる優勝パレードに参加する。