【Mリーグ】セミファイナル終盤の勝負所で〝攻撃は最大の防御〟太選手の追いかけリーチ

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【岡田紗佳のもう一度見たい麻雀Mリーグ】4月26日第1試合 南3局3本場=伊達朱里紗(格)、多井隆晴(A)、渡辺太(ド)、二階堂瑠美(風)

KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳です。各チーム20試合のセミファイナルも終盤を迎え、間もなくファイナル進出チームが決定します。この日の試合前、ボーダーの4位にいたドリブンズの太選手が大きなトップを取り、ボーダー争いで優位なポジションに立ちました。

大きな勝負となったのは、自身が親番の南3局3本場です。5筒をアンカンし、東をトイツ落としした4着目の伊達選手からリーチが入ります。打点、形とも揃っていそうで、普通のリーチよりもかなり基準は高いリーチです。

直後に太選手もペン7筒でテンパイします。トップ目とはいえ2着目とは3000点差しかなく、普通の状況ならばここでもう一アガリしてトップを近づけたいところですが、先制リーチした伊達選手の麻雀格闘倶楽部のチーム順位は5位。ドリブンズから見たらファイナル進出を争う一番のライバルです。

5筒がアンカンされ、自身の目から8筒は3枚見え。瑠美選手はドラの9筒を切っていますし、7筒は山に残っていそうですが、伊達選手に満貫でも放銃しようものならトップ目からラス目に落ちてしまう状況だけに、ここで追いかけリーチをするのはとても怖いですし、行けない人もかなりいると思います。

ただここで降りるということは、待ちが良さそうな伊達選手にツモるチャンスを与えるということにもなります。ツモられて親かぶりしたら、3着や4着というのも見えてきかねません。一方、この試合でトップを取ってしまえば、ドリブンズはファイナル進出に大きく近づくことも事実で、少し考えてリーチを宣言しました。

リーチ合戦は太選手に軍配が上がり、ここから6本場まで連荘して6万点超えのトップで試合を終えました。

今期から参戦している太選手は、オンライン麻雀・天鳳で3回も最高段位の天鳳位に到達した実績があります。天鳳はラスを引かないことが重視されるので、守備的な雀風なのかなと予想していたのですが、全く違いました。自分がアガることで相手のアガリをつぶす、攻撃は最大の防御を最大限に表現していると思います。

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