機関連結部に異物入りエンジン停止、岸壁に衝突か 運輸安全委 和泊・クイーンコーラルクロス事故

〈資料写真〉船首部分の損傷位置を確認する鹿児島運輸支局の職員ら=1月17日、鹿児島市の鹿児島新港

 鹿児島と沖縄を結ぶフェリー「クイーンコーラルクロス」(7914トン)が1月に和泊港(鹿児島県和泊町)の消波ブロックに衝突した事故で、運輸安全委員会は30日までに「機関の連結部に異物が混入したためエンジンが停止し、制御できなくなったと考えられる」とする報告書を公表した。

 報告書によると、入港時に操縦ハンドルと燃料を供給する制御装置の連結部に異物があった。着岸するためエンジンを逆回転し減速しようとしたところ、連結部に入り込んでいた異物の影響で燃料制御機器が作動しなかった。そのため十分な燃料を供給できず、エンジンが止まったとみられる。異物は潤滑油の注入時に混入した可能性がある。

〈関連〉船舶検査を終了したフェリー「クイーンコーラルクロス」=1月16日、鹿児島市の谷山港

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