親会社HYBEと対立して“クビ”が時間の問題となったミン・ヒジン代表、それでもNewJeansの広報に全力

親会社HYBEと激しい対立を見せている子会社ADORのミン・ヒジン代表が、解任の危機に直面しているなかでも、所属ガールズグループNewJeansの広報に集中していることを知らせた。

ミン・ヒジン代表は自身のインスタグラムに、まず4月30日にはNewJeansが6月に日本で披露する新曲『Right Now』のティーザー映像を上げ、続いて5月1日には日本の現代アート作家・村上隆がNewJeansメンバーたちのキャラクターを描く映像や写真を掲載した。

村上隆はNewJeansのファンとして知られている。公開された『Right Now』のティーザー映像は、アメリカの人気アニメ「パワーパフガールズ」とのコラボで誕生したNewJeansの5人のキャラクターが散歩中に、村上隆の「レインボーフラワー」を発見し、新しいキャラクターに生まれ変わるという内容だ。

映像や写真のなかのミン・ヒジン代表は笑顔で、村上隆の作業をうれしそうに見守っている。

(写真提供=ミン・ヒジンInstagram)村上隆(左)の作業を見守るミン・ヒジン代表(右)

先立ってミン・ヒジン代表は、「経営権奪取の疑惑」と関連した緊急記者会見を開いた翌日の4月26日にも、NewJeansの新しいシングルアルバム『How Sweet』のジャケットイメージをインスタグラムに公開した。

崖っぷちの状況は変わらない現実

そもそも彼女は“NewJeansの母親”と呼ばれるほど、NewJeansに対する愛情を表わしてきた。

ミン・ヒジン代表は4月26日、CBSラジオに出演して「一瞬、少し変だったことがある。“死ななければならないのか”という気がしたが、その時メンバーたちから電話が来た。みんながずっと愛してると話してくれたことが慰めになった。死にたいという気持ちが消えていった」とし、「何か“この子たちが私を助けてくれたのか”という気がした」と話した。

(写真提供=ミン・ヒジンInstagram)ミン・ヒジン代表(左)と村上隆

対するHYBEは、子会社であるADORの経営陣を交替するために、4月30日に理事会を開いてほしいと要請した。しかしミン・ヒジン代表は理事会の招集を拒否。HYBEは裁判所に臨時株主総会許可申請を出した。

ADOR側の弁護人である法務法人セジョンのイ・ウォン弁護士は、ソウル西部地裁・民事合議21部の審理で開かれた臨時株主総会招集許可申請の審問期日を終えた後、「5月10日までに理事会が開かれ、5月末までに株主総会が開かれるだろう」とし、「このような内容を含め、追加的に5月13日までに裁判所に伝える言葉を申し上げると言った」と明らかにした。

これに対してHYBEのチョン・ジンス最高法律責任者(CLO)は「ひとまず見守らなければならない。裁判所でそのように話したので嘘ではないと考える」とし、「法廷では法によって判断してくれと言った」と話した。

株主総会のスケジュールについては「考えていたことと大きく違わない」としつつも、「ADOR側の意図がわからない。少し見守らなければならない」と述べた。

ADORの持分80%を保有するHYBEは、臨時株主総会が開催されれば、ミン・ヒジン代表と経営陣に対する解任を進めることができる。

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