プレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)の会長であるハワード・ウェブ氏が、来季より試合中に審判団が観客に対して判定理由の説明をする可能性があることを明かした。
イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えたところによると、ウェブ氏は試合中の判定について審判団が公の場で説明する機会がないことで、判定についての議論が止まない現状を生んでいると考えている模様。この事態を改善するために、来季からスタジアム内で観客に向けて判定の一部を説明できるような仕組みの導入を検討していることを明らかにした。
一方、『スカイスポーツ』のチーフレポーターであるイギリス人のロブ・ドーセット氏は「国際サッカー評議会(IFAB)は審判間の生音声を観客に向けて流すことを禁止しており、事態は複雑だ」と、現状ではウェブ氏の構想を実現することは不可能であると解説。「PGMOLは判定理由を説明できる機会の創出を望んでいるが、IFABはそれを許さないだろう」としている。
それでもウェブ氏は、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)側からピッチサイドのモニターに呼び出された主審が自身の決断を観客に伝えることは、ルールの範囲内で許されるべきことだと考えている模様。今後もIFABと協議を進めていくことになるという。
なお、昨年2月に行われたFIFAクラブワールドカップでは、審判団による判定理由の説明が試験運用されている。果たして、来季のプレミアリーグでは試合中に審判団が説明を行う場面が見られるのだろうか。